WORKS 判断の引き受け

業界横断型SaaSの代理店・パートナー戦略における「打診判断」の言語化

片輪だった打診判断を「両輪」の判断基準として型化し、再現可能な判断の骨格を言語化

  • 言語化
  • 経営・事業
  • IT(業界横断型サービス)

状況

業界横断型のバックオフィス/HR領域SaaSにおいて、直販成長に頭打ちの兆しが見え始め、拡販を担う新規の代理店・パートナー開拓が必要になっていた。仕組成長期(10→100)にあり、「どの業態のパートナーを軸に据えるか」という上流の判断が問われる局面だった。

課題

代理店候補として人材派遣事業者と人材紹介事業者が挙がり、どちらを攻めるかを判断する必要があった。判断の起点は「自社商材と市場競合の立ち位置」に置かれ、その観点から派遣事業者を選ぶこと自体は筋が通っていた(顧客接点の深さ・事業課題への入り込み度合いから妥当)。実際に大手の人材派遣事業者との取り組みが新規事業部門で始まったが、相手側の本気度や動き出しのスピードが揃わず、契約は1社にとどまり、やがてフェードアウトした。課題と解決策のフィット自体はあったにもかかわらず、「代理店側がどれだけ本気で取り組む必要があるのか」「実際に動き出し、形になるまでの重さ」を測る観点が、判断の構造に組み込まれていなかったことが要因だった。

解決方法

この経験を振り返り、代理店・パートナーの打診判断を「片輪」から「両輪」へと言語化し直した。すなわち、(1) 自社商材と市場競合の立ち位置に加え、(2) 代理店側の状況・課題・本気度、そして「形になるまでのステップの重さ」(トップダウンでなければ動かない業態か、等)を、判断ロジックそのものに組み込む構造として整理した。課題と解決策のフィットがあっても、相手側の実行の重さを測れなければ「絵に描いた餅」に終わる——という失敗の構造を、次に再現しないための判断基準として言語化した。

成果

属人的な勘に依存していた代理店・パートナーの打診判断を、「市場での立ち位置 × 相手側の本気度・実行の重さ」という両輪の判断基準として型化。1人目の事業開発がリソース配分を誤らないための、再現可能な判断の骨格として言語化し、以降の判断シートに組み込める形へ整理した。