状況
従業員数千名規模のグループが立ち上げた、介護施設向けSaaSのスタートアップ事業(数名体制の新規事業部署)に業務委託として関与し、本プロジェクト(拡大シナリオ=事業計画の策定)を2026年6〜7月に実施した。事業責任者への説明・実行プランの提案を担う立場として、社内の推進者と二人三脚で進めた。今期の施設獲得目標は掲げられていたが、そこへどう到達し、その先どう伸ばしていくのかの道筋は、まだ定まっていなかった。
課題
目標は掲げられていたものの、「どんな登り方で・どれだけの売上と費用・どれだけの人員で」到達できるのかが可視化されておらず、事業責任者が判断するための土台が不足していた。とりわけSaaSモデルでは、単年の収支だけでなく、LTVの観点で投資をいつ回収し、その先どこまで売上を伸ばせるのかまで見通す必要があった。関係者の間でも、共通の前提がないまま議論が進みやすい状態だった。
解決方法
今期を中心に据えつつ、同じ動きを続けた場合に3ヵ年でどの売上水準へ到達し、コストがどう推移するのかまで焦点を広げて可視化した。費用だけでなく、売上・人員計画までをPLのレベルに落とし込み、単月黒字化とトータル黒字化のタイミング、そこに至るまでの「投資の谷」(月次のマイナスが最大でいつ・どの程度になるのか)まで描き出した。細部の数値を詰め切ることよりも、まず「意思決定と関係者間コミュニケーションの起点になる骨格」を示すことを優先した。
成果
「どう登り、いつ投資を回収し、どこまで伸ばせるのか」が売上・費用・人員の面から可視化・言語化されたことで、事業責任者の思考が整理され、GO判断につながった。それを受けて、配下メンバーの動きも加速している。