状況
2026年、「変革期」を自ら掲げる大手百貨店グループの、入社3年目を対象とした階層別研修(組織変革をテーマとした2日間、全4回シリーズの1回目)。研修体系の設計は外部の研修会社が担い、登壇講師として参画した。受講者は3年目に入ったばかりで、当事者意識が希薄で「階層別研修に来ただけ」という状態の人が多いと想定された。
課題
受講者は「変革期」という会社の状態を自分ごと化できていない、という構造的な課題があった。3年目では変革の痛みも成果もまだ自分の経験になっておらず、大組織ゆえに先輩の当事者意識の濃淡にも染まりやすい。そうした背景があり、変革を自分ごととして引き受けにくい構造だった。
解決方法
クライアントが「痛みからの動機づけ」を非推奨とし、Will起点の人材開発を標榜していることをふまえ、導入を「寄り添いつつ少し先の未来を一緒に観る」方向に定めた。コロナ前に同社の外商営業研修を担当した経験を口頭エピソードに据え、当時の正解が「仕事の前提ごと変わった」実例として語ることで、講師自身が変化の目撃者となり受講者の他人事感を解くとともに、少し先の自分の未来も考えさせる導線を複数設けた。
成果
受講者が、組織課題を感情的な「不満」ではなく構造的な「不整合」として俯瞰できる状態に向かった。